2巻
遙か凍土のカナン 7
時に、一九一四年。最愛の妻・オレーナを失い、東シベリアの地でひたすら政務に邁進する新田良造に、世界大戦の激動が迫りつつあった――。 物価は乱高下し、大規模な武器需要が東シベリアを急速に成長させるいっぽうで、ロシア帝国は揺らぎはじめる。 そして、大樹のまさに倒れんとする時、歴戦の将軍たちが凍土に集い、遂に新たなる国・シベリア共和国が産声をあげる。だが、その前途には、元首のかつての祖国・大日本帝国が敵として待ち構えていた……。 芝村裕吏×しずまよしのりが贈る『マージナル・オペレーション』前史にして、ユーラシアを股にかけた恋と冒険の旅路――ここに堂々完結!