1巻
どうせもう逃げられない 9
なほが勤めるデザイン会社、ソロ・デザインの若き社長・向坂は、かつて伝説となった天才デザイナー。しかし、兄嫁・ちはるを密かに想いながら事故で亡くしてしまうという過去のために、大きな傷を抱えていた。なほと出会い、想い合うようになっても、過去の傷のために未来を拒み続けていた向坂だったが、ついになほの想いを受け入れる。そして避け続けていた実家へ向かい、兄・柾巳と話す決心をするが、なんと逆に兄から「再婚する」と打ち明けられる。そして自分だけはちはるを忘れるわけにはいかない…と、向坂はなほをきっぱりと拒絶してしまう。絶望に打ちひしがれるなほだが、そこに向坂の長年の友・馨が「昔話」をなほに打ち明ける。そこには向坂を救うヒントが…!?