趙の人質であった秦の公子・子楚を救い出し、秦王(荘襄王)となるのに力を尽くした呂不韋は、その功績が認められて丞相に任じられる。しかし、この王・荘襄王はわずか在位三年で世を去った。その後を継いだのは十三歳の大子・政であった。後の始皇帝である。この政を生んだ「母大后」は、もともと呂不韋の妾から荘襄王の妃となった女性だったが、后となってからも呂不韋との関係は続いていた。秦王となった政に、この関係が発覚したら危険だと考えた呂不韋は、自分の代わりとなる情夫を母大后にあてがうことを思い付く………